岡山地方裁判所 昭和57年(わ)125号 判決
判決主文
被告人を懲役八月および罰金一、〇〇〇万円に処する。
右罰金を完納できないときは金二万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判の確定した日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告人は、岡山市野田屋町一丁目四番六号の住居地において古美術商を営むものであるが、所得税を免れようと企て、古美術商にかかる取引の一部を古物台帳等の帳簿類に記載せず、架空名義の預金を設定するなどの不正の方法によりその所得の一部を秘匿したうえ
第一 昭和五三年分の真の所得金額は二、六五七万八、三三五円で、これに対する所得税額は一、〇二二万七、八〇〇円であったのにかかわらず、同五四年三月一五日、岡山市天神町三番二三号所在の岡山東税務署において、同税務署長に対し、同五三年分の所得金額は一三〇万円で、これに対する所得税額は一万一、七〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右正規の所得税額との差額一、〇二一万六、一〇〇円の所得税を免れ
第二 同五四年分の真の所得金額は三、六〇九万一、二七四円で、これに対する所得税額は一、五七一万九、八〇〇円であったのにかかわらず、同五五年三月一四日、前記岡山東税務署において、同税務署長に対し、同五四年分の所得金額は一三〇万円で、これに対する所得税額は一万四、一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右正規の所得税額との差額一、五七〇万五、七〇〇円の所得税を免れ
第三 同五五年分の真の所得金額は三、二三二万三、一五六円で、これに対する所得税額は一、三七二万五、四〇〇円であったのにかかわらず、同五六年三月一三日、前記岡山東税務署において、同税務署長に対し、同五五年分の所得金額は八〇万円で、これに対する所得税額は八、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により右正規の所得税額との差額一、三七一万六、九〇〇円の所得税を免れ
たものである。
適用した罰条
所得税法第二三八条、第一二〇条第一項第三号、刑法第四五条前段、第四七条本文、第一〇条、第四八条第二項、第二五条第一項第一号、第一八条。
裁判所書記官 西直人
(裁判官 岩野寿雄)